雨漏り補修②初めての屋根板補修
今回は屋根下地(野地板・垂木)の交換編
雨漏りしているこんな部分を直していきます!
元の屋根の様子はこんな感じです。
年季の入ったセメント瓦
この瓦をどかしてみると…
瓦を引っ掛けている瓦桟(写真の細い木材)と、その下のシート(ボロボロで防水効果が無くなってる…)が出てきたので、これらも剥がします。
屋根下地の野地板(のじいた)が現れます。
雨漏り箇所は傷みが激しく、野地板も朽ちています。
野地板を剥がすと、その下の垂木(写真の縦方向の木材)も雨漏りの腐りとシロアリ被害。
一番奥の黒くなっている垂木と、傷んでいる野地板を交換します。
真っ先に取ったのは、穴があいたり腐っている野地板
軒先スカスカ
結構怖い(必ず健全な垂木などの受け材がある位置に乗りましょう)
ちなみに
この赤線部分は傷んでいないところも含め、取り外しました。
垂木の腐っている部分を交換するためです。
なぜこの範囲を開けないといけないかというと、
垂木を受けている母屋(モヤ)という部材の位置で垂木をカットし、新しい垂木に交換するためです。垂木を受ける材がないところだと交換しても固定ができないので、母屋のところから先を交換します。
その垂木を交換のために野地板もカットするのですが、野地板を改めて留めるときに下地が必要なので交換する隣の垂木位置まで野地板を取る必要があるのです。
結構広範囲を交換していますが、今回の雨漏り補修ではこの位置が一番最小範囲でした。
野地板を外し終わったら垂木を外して
この新しい垂木を取り付けます。
無事に取り付けられましたが、実はこの新しい垂木は元の垂木より厚みがあった為、軒桁と母屋の位置で垂木の方を削って高さを合わせています。
新旧の材料の寸法が合わないことは、あるある
垂木を留めたあとは、野地板も復旧して
垂木・野地板補修は無事完了!
測る、切る、留める、という段順作業ですが、これで本当に家ができていくというのはとっても面白い!
試行錯誤で作業手間取りましたが…材料の受け渡しや、下での加工&屋根上での調整がスムーズに行えるので、助っ人がいてくれてほんとうに助かりました。仲間大事!
では、今回活躍の道具たちを紹介
丸ノコ(左)、インパクトドライバ(右)
屋根上での作業にはコードレスタイプが便利
丸ノコは木材のカットに、インパクトドライバは垂木の留め付けに使用
エアー釘打ち機
ロール釘をセットするので、連続で釘を打つことが出来る便利工具
野地板を垂木に留めるときに使いました。(本数あるときにカナヅチより作業が早い。)
空気圧を利用するので、空気を送るホースが足に絡まないよう注意!
電動工具が届かないところは、もちろん昔ながらの道具も大活躍!(この家に残っていた年代物のカナヅチ)
素人でも、本当に家って直せるものですね。
木と土と紙でできた家は、劣化することが大前提の素材で作られています。でも、文化財や神社などにもあるように、適切にメンテナンスすれば長持ちするような作り方です。
昔は雨漏り修理を自分たちでしたり、屋根の葺き替えなんかも近所の人で協力してやっていたそうです。
家に使う素材やハウスメーカーが作るようになったために、自分たちで手をかけて家を手入れするという考え方はめっきり減ったと思います。どう出来ているかもわからないし。自分の家に手をかけなくなったことも、家の寿命が短くなってしまった一因かもしれないなぁ。
新しい発見満載のリノベーションはまだまだ続きます。
一緒にリノベするチームメイト随時募集中!です!