生き方の話 2017
「あなたのやりたいことは何?」と聞かれて答えられるだろうか。
言葉に詰まる人も多いと思う。
今日はそんな「生き方」の話
私の今までは、高校、大学まで両親に進学させてもらい、会社へ就職。ごくごく普通の道を疑問も抱かず進んで来た。
100点満点の試験でそこそこの点を取り、頑張りに見合った進学・就職をして、普通に会社に勤めていれば普通の幸せが手に入る。
とがった人には憧れるけど、自分には出来ないので、テレビや雑誌で眺めるだけ。話を聞くだけ。SNSで「いいね」ボタンを押すだけ。
自分の生きる道はこれだ、と、決めてしまえればあとはその道を進めばいい。
今までは「普通」の道を進んで行ければそれでよかった。
でも、今まで見て来た「普通」のお手本が通用しない世の中になった。
「通用しないと思ってそわそわしてしまう様な世の中になった」が正しいかもしれない。
今までは「普通」を100人中90人がイエス!と言えてたのに、今は90人がホントかなあ?と思っている様な気がする。
今までの普通の道を、これが自分の幸せだ、と言い切れて進めさえすれば、本当に幸せになれると思う。
でも「終身雇用なんて夢まぼろし」「夫婦共働きが当たり前」「平均年齢が100歳になる」「生涯現役」「多様な働き方」「ライフワークバランス」などなどちらついたら、そわそわしてしまうのは当然。
そして、そわそわしたところで「普通の道とは違う、自分にはこれだー!」と突き進めないのも当然。だって、普通の道の歩み方しか教わっていないんだもの。普通の道を歩んで今日までやってきたんだもの。
とがっている人は、壁にぶち当たって、それでももがいてもがいて、その末に自分の道を決めて努力をしてきた人。(もしくは全く空気を読まない才能がある人)
じゃあそれを普通の道を歩んできた人ができるか、といえば、今とがっている人以上にもがき苦しんで努力をすれば出来ると思うが、はてさてそこまでの燃え続けるものが自分の中にあるだろうか。
ここで冒頭に戻る。
「あなたのやりたいことは何?」と聞かれて、「私のやりたいのはこれです!」といえる信念(突き進み続ける無限のエネルギー源)がある人は完璧。
答えられない人は大変だけど、まだいい。答えられない状態に早く気づけるから。
一番大変なのは「私がやりたいのはこれです」といいながら、信じながら、それでも自分の気づかぬ無意識で「本当かなあ?」と思っている場合。
意識ではアクセル全開なのに、無意識がブレーキを踏んでしまう。
これ自分で気づこうとしてもかなり難しいし、気づいてなんとかするのは更にとんでもなく難しい(実体験済み)。
だからこそ、自分のそばに誰がいるか、周りにどんな人がいる環境に自分の身を置くか、ということがとても大事になる。
「いいね」と言ってくれる人は多い。
「それ自分に嘘ついてるでしょ」と言ってくれる、本当に自分のことを思ってくれる人は実は少ない。ゆえに、本当に必要で大切。
自分ではこれだ、と決められなくても、そう出来る周りの人たちがいれば、しんどくても諦めずにつるみ続ける限り、いつか自分も出来るようになっているばす。その場も必要。
「あなたのやりたいことは何?」
それに気づけるのは、決められるのは、明日かもしれないし、数年先かもしれないし、数十年かかるかもしれない。
それでも「絶対にある」と信じて努力をし続けない限り、ないものなんだろう。
幸か不幸か、私たちやその下の世代の平均寿命は100歳になるそう。私が子どもの頃に比べたら人生のボーナスタイムは20年。
20年増えた日々を、つまらなく過ごすのか、不安に過ごすのか、笑いながら過ごすのか。
今が30歳として、一昔前までは60歳の定年まであと30年働けば悠々自適な老後だったけど、これからは「あと70年、生涯現役」。
そう考えたら、今のしんどさも失敗も少々のタイムロスも、捉え方は全く異なる。
安定した仕事を、収入を、結婚を、と周りに心配してもらっているけれど。今安定できても、そわそわはいつまでたっても付いてくる。むしろ歳を重ねるごとに大きくなるはず。そして一歩を踏み出すのにより躊躇するはず「もう若くないし…」5年後も同じことを言っているとしたら、今日これからの人生で一番若いのは紛れもなく「今日」。
私はここ最近よくケンカをする様になった。先日もケンカして、結構大泣きして、仲直りした。親しい人にも話をするのに躊躇してしまうことがあるので、まだまだ失敗の連続。
でも、衝突を避け周りから嫌われない為に必死だった今まででは、絶対に出来なかったこと。
今までそれで手に入れていたのは「誰とも深く付き合えない私」
だから、この先70年を友達と笑いながら過ごすには、ケンカや口論が出来るくらい目の前の相手と関われることも大切なことのひとつ。
他の人から見たら「え?そんなこと?」と思われるかもしれないけど、今手に入れたい私。
(心配してくれるみなさん、じれったいと思うけど、もうしばらく暖かく見守っていてください。)
さてもう一度
自分のそばに誰がいるか、周りにどんな人がいる環境に自分の身を置くか、ということがとても大事。
「私がやりたいのはこれです」
よく見つめてみてみる。
やりたいこと自体は途中で変わってもいい。
でも、今自分にいいねと言ってるのはどんな人?
50年、60年、70年先を考えている人?
今から70年先もずっと一緒にいたい人?
今いるのはずっといたい場所?
「あなたのやりたいことは何?」
人生で20年近く問われ続けてきたことに、今そんなことを思う。
生き方の話 2017