「空き家は早めの対策を!」
と、言いますが
自分の実家が誰かの手に渡る、壊すことを考えると、
「お父さんお母さんの建てた家を壊すなんて嫌だ」
「ご先祖様の土地を手放すなんて、申し訳なくてできない」
と思い、なかなか決断できないという事があります。
数年前、私の実家の建て替え工事をしました。
計画は順調に進み、もうすぐ解体工事という頃、父が悩み始めました。
「まだ前払いした数百万円を諦めれば、工事止められるよな」
解体前日まで「まだ間に合うかな」と不安げな表情。
立て替えは父の育った家でした。
もちろん父も納得して望んでの建て替えでしたが、
いざなくなると思うとやっぱり辛い。
重い腰が上がらない人が大半
長く時間を過ごした家を壊す、手放すというのはなかなか考えたくない事です。多くの人にとってもそうだと思います。特に持ち家志向が強い日本では。
我が家の場合は立て替えでしたが、これが土地も手放すとなると…
空き家の話でも「自分が何とかできるうちは残しておきたい」という声を良く聞きます。
しかし置いておけば置くほど、維持にお金がかかり、建物本体の傷みが進んで、設備が使えなくなる。
考えたくなくて置いておいて、ボロボロになって…
精神面でも金銭面でも、実はそれが一番辛いことかもしれません。
「お父さんお母さんの建てた家」だからこそ
「ご先祖様の土地」だからこそ
残された人たちにとってより良い選択をすることが大切なのではないでしょうか。
ちょっと話しづらいなと思っても、将来どうしていくかをみんなで考える。
少しでも「早め」に。大切なことだと思います。